エネ管22年 Ⅰ管理法規 問3(9)【成績係数COP】

エネルギー管理士 過去問 成績係数COP

問3

 次の各文章は、「工場等におけるエネルギーの使用の合理化に関する事業者の判断の基準」(以下、『工場等判断基準』と略記)の内容及びそれに関連した管理技術の基礎について述べたものである。ここで、『工場等判断基準』は、令和4年4月1日時点で施行されているものである。これらの文章において、『工場等判断基準』の本文に関連する事項については、その引用部を示す上で、「Ⅰエネルギーの使用の合理化の基準」の部分は、『基準部分』と略記する。特に「工場等(専ら事務所その他これに類する用途に供する工場等を除く)」における『基準部分』を、『基準部分(工場)』と略記する。1~12の中に入れるべき最も適切な字句等をそれぞれの解答群から選び、その記号を答えよ。また、[A|ab]~[H|a.b]に当てはまる数値を計算し、その結果を答えよ。ただし、解答は解答すべき数値の最小位の一つ下の位で四捨五入すること。なお、単位のm3Nは標準状態(0℃、1気圧)における気体の体積を表す。(配点計100点)

(9)成績係数COP

 空気調和設備の冷熱源のエネルギー性能を表す指標の一つとして成績係数が用いられる。いま、一次エネルギーである燃料を熱源とする高発熱量基準の成績係数が1.1の吸収冷凍機と、電気使用量基準の成績係数が3.4の蒸気圧縮冷凍機がある。この2種類の冷凍機が同じ負荷で稼動したときのエネルギー使用量を一次エネルギー換算値で比較すると、吸収冷凍機は蒸気圧縮冷凍機の[E|a.b]倍使用していることになる。ただし、電気の高発熱量基準の受電端発電効率を37%とし、補機電力は考えないものとする。

解答

 1.1倍

成績係数COPとは

 成績係数COPは、冷凍機器のエネルギー効率を表す指標の1つです。COPとはCoefficient of Performanceの略称です。COPは、冷凍機器が消費するエネルギーと、それによって得られる冷媒の冷却量との比率を表します。具体的には、以下の式で表されます。

[mathjax] $$ COP = \frac{Q}{W} $$

Q:冷却能力(又は冷暖房能力)
W:消費エネルギー

 COPは、冷凍機器の種類や仕様、使用条件などによって異なります。一般的に、COPが高いほど、冷却量を得るために必要な消費電力が少なく、エネルギー効率が良いことを示します。また、COPが低い場合は、冷却量を得るために多くの電力を消費するため、エネルギー効率が低いとされます。

問題の整理

問題文を良く読み、成績係数COPの基準が異なる事に注意して下さい。

COP1高発熱量基準の吸収冷凍機の成績係数 1.1
COP2‘:電気使用量基準の蒸気圧縮冷凍機の成績係数 3.4
Q1:吸収冷凍機の冷房能力
Q2:蒸気圧縮冷凍機の冷房能力
Q1 = Q2
W1:吸収冷凍機の消費エネルギー
W2:蒸気圧縮冷凍機の消費エネルギー
η:電気の高発熱量基準の受電端発電効率 37%
[mathjax] $$ エネルギー使用量比率:\frac{W_{1}}{W_{2}} $$

エネルギー使用量比率

エネルギー使用比率W1/W2は、

[mathjax] $$ COP = \frac{Q}{W} $$

Q1 = Q2

より、以下の式となります。

[mathjax] $$ \frac{W_{1}}{W_{2}} = \frac{\frac{Q_{1}}{COP_{1}}}{\frac{Q_{2}}{COP_{2}}} = \frac{COP_{2}}{COP_{1}} $$

高発熱量基準の蒸気圧縮冷凍機の成績係数COP2

成績係数COPの基準が異なるため、基準を統一する必要があります。高発熱量基準の蒸気圧縮冷凍機の成績係数COP2は、高発熱量基準の受電端発電効率ηが37%であるため、

COP2 = COP2‘ × η = 3.4 × 0.37

エネルギー使用量比率の計算

[mathjax] $$ \frac{W_{1}}{W_{2}} = \frac{COP_{2}}{COP_{1}} = \frac{3.4 \times 0.37}{1.1} = 1.14 \simeq 1.1 $$

よって、吸収冷凍機は蒸気圧縮冷凍機の1.1倍使用している

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