エネ管22年 Ⅰ管理法規 問3(8)【ボイラー更新時の省エネ】

エネルギー管理士 過去問 ボイラー更新時の省エネ
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問3

 次の各文章は、「工場等におけるエネルギーの使用の合理化に関する事業者の判断の基準」(以下、『工場等判断基準』と略記)の内容及びそれに関連した管理技術の基礎について述べたものである。ここで、『工場等判断基準』は、令和4年4月1日時点で施行されているものである。これらの文章において、『工場等判断基準』の本文に関連する事項については、その引用部を示す上で、「Ⅰエネルギーの使用の合理化の基準」の部分は、『基準部分』と略記する。特に「工場等(専ら事務所その他これに類する用途に供する工場等を除く)」における『基準部分』を、『基準部分(工場)』と略記する。1~12の中に入れるべき最も適切な字句等をそれぞれの解答群から選び、その記号を答えよ。また、[A|ab]~[H|a.b]に当てはまる数値を計算し、その結果を答えよ。ただし、解答は解答すべき数値の最小位の一つ下の位で四捨五入すること。なお、単位のm3Nは標準状態(0℃、1気圧)における気体の体積を表す。(配点計100点)

(8)ボイラー更新時の省エネ

 加熱等を行う設備の新設・更新に当たっての措置の一つとして『基準部分(工場)』は、「ボイラー、冷凍機、ヒートポンプ等の熱利用設備を設置する場合には[6]すること又は蓄熱設備を設けることによりエネルギーの使用の合理化が図れるときは、その方法を採用すること」を求めている。

解答群

(ア)大型化し集約配置

(イ)小型化し分散配置

(ウ)多段化しカスケード運用

解答

(イ)小型化し分散配置

 ボイラー、冷凍機、ヒートポンプ等の熱利用設備を設置する場合には、小型化し分散配置すること又は蓄熱設備を設けることによりエネルギーの使用の合理化が図れるときは、その方法を採用すること。と規定されています。

小型貫流ボイラによる省エネ
  • 貫流ボイラは水を循環させることで高い熱効率を発揮します。また、低い水量でも高い温度が得られるため、エネルギー効率を高めることができます。
  • 複数台のボイラで構成し、台数制御することで、部分負荷時の効率を向上させることがでます。
工場等における判断基準

工場等におけるエネルギーの使用の合理化に関する事業者の判断の基準

(2) ボイラー設備、給湯設備に関する事項

④加熱等を行う設備の新設・更新に当たっての措置

ア.加熱等を行う設備を新設・更新する場合には、必要な負荷に応じた設備を選定すること。

イ.加熱等を行う設備を新設・更新する場合には、次に掲げる事項等の措置を講じることにより、エネルギーの効率的利用を実施すること。

(ア) 熱交換に係る部分には、熱伝導率の高い材料を用いること。

(イ) 熱交換器の増設及び配列の適正化により、総合的な熱効率の向上を図ること。

(ウ) 工業炉の炉内壁面等については、その性状及び形状を改善することにより、放射率の向上を図ること。

(エ) 加熱等を行う設備については、その性状及び形状を改善することにより、伝熱性の向上を図ること。

(オ) 工業炉の炉体、架台及び治具、被加熱物を搬入するための台車等は、熱容量の低減を図ること。

(カ) 直火バーナー、液中燃焼等により被加熱物を直接加熱することが可能な場合には、直接加熱を行うこと。

(キ) 蒸留塔については、運転圧力の適正化、段数の多段化等による還流比の低減、蒸気の再圧縮、多重効用化等を採用すること。

(ク) 加熱等を行う設備の制御方法等の改善により、熱の有効利用を図ること。

(ケ) 被加熱材の水分の事前除去、予熱、予備粉砕等の事前処理によりエネルギーの使用の合理化が図れる場合には、適切な予備処理を実施すること。

(コ) ボイラー、冷凍機、ヒートポンプ等の熱利用設備を設置する場合には、小型化し分散配置すること又は蓄熱設備を設けることによりエネルギーの使用の合理化が図れるときは、その方法を採用すること。

(サ) ボイラー、ヒートポンプ、工業炉並びに蒸気、温水等の熱媒体を用いる加熱設備及び乾燥設備等の設置については、使用する温度レベル等を勘案し熱効率の高い設備を採用するとともに、その特性、種類を勘案し、設備の運転特性及び稼動状況に応じて、所要動力に見合った容量のものを採用すること。

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