エネ管22年 Ⅰ管理法規 問3(3)【理論空気量の計算】

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問3

 次の各文章は、「工場等におけるエネルギーの使用の合理化に関する事業者の判断の基準」(以下、『工場等判断基準』と略記)の内容及びそれに関連した管理技術の基礎について述べたものである。ここで、『工場等判断基準』は、令和4年4月1日時点で施行されているものである。これらの文章において、『工場等判断基準』の本文に関連する事項については、その引用部を示す上で、「Ⅰエネルギーの使用の合理化の基準」の部分は、『基準部分』と略記する。特に「工場等(専ら事務所その他これに類する用途に供する工場等を除く)」における『基準部分』を、『基準部分(工場)』と略記する。1~12の中に入れるべき最も適切な字句等をそれぞれの解答群から選び、その記号を答えよ。また、[A|ab]~[H|a.b]に当てはまる数値を計算し、その結果を答えよ。ただし、解答は解答すべき数値の最小位の一つ下の位で四捨五入すること。なお、単位のm3Nは標準状態(0℃、1気圧)における気体の体積を表す。(配点計100点)

(3)理論空気量の計算

 1m3Nのプロパン(C3H8)を、完全燃焼させるのに必要な理論空気量は、[A|ab][m3N]である。ただし、空気中の酸素濃度(体積割合)を21%とする。

解答

 24[m3N]

理論空気量の計算手順

 (1)酸素の分子量(モル)の計算
 (2)酸素量の計算
 (3)酸素の分子量から空気量の計算

(1)酸素の分子量(モル)の計算

 プロパン(C3H8)を完全燃焼させるためには、化学式に基づいて、炭素と水素の原子数に応じて適切な量の酸素が必要です。この反応式は以下のように表されます。

 __C3H8 + __O2 → __CO2 + __H2O

反応前後の原子数が等しくなるよう分子数を計算すると以下のようになります。

 C3H8 + 5O23CO2 + 4H2O

この式から、プロパン(C3H8)1モルあたり、酸素(O2)5モルが必要であることがわかります。

(2)酸素量の計算

 プロパンが1m3N、1モルであるから、酸素量は、

  酸素の分子量5モル × プロパンの量1m3N
  = 5m3N

 分子量モルと実際の量m3Nが比例するので、掛け算するだけで計算できます。

(3)酸素の分子量から空気量の計算

 理論空気量は、必要な酸素量を含む空気量です。空気は約21%の酸素を含むため、必要な酸素量を21%で割ることで、理論空気量が求められます。

 理論空気量
 = (酸素量) / (空気中の酸素の割合)
 = 5m3N / 0.21
 = 23.8m3N ≒ 24 m3N

したがって、1m3Nのプロパンを完全燃焼させるのに必要な理論空気量は、約24m3Nです。

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