エネ管22年 Ⅰ管理法規 問2(1)【国際単位系】

問２

　次の各文章の１～９の中に入れるべき最も適切な字句等をそれぞれの解答群から選び、その記号を答えよ。また、［A|a.b×10^c］に当てはまる数値を計算し、その結果を答えよ。ただし、解答は解答すべき数値の最小位の一つ下の位で四捨五入すること。（配点計50点）

（１）国際単位系（SI）に関する問題

　国際単位系（SI）では、長さ（メートル［m］）、質量（キログラム［kg］）、時間（秒［s］）、電流（アンペア［A］）、熱力学温度（ケルビン［K］）、光度（カンデラ［cd］）及び物質量（モル［mol］）の７つを基本単位としている。これに対し、例えば単位時間当たりの仕事すなわち仕事率の単位であるワット［W］は、前述の７つの基本単位のうちのいくつかを組み合わせて［１］と表されるので、組立単位と呼ばれる。また、電圧、起電力などを表す単位であるボルト［V］は、基本単位のアンペア［A］と組立単位のワット［W］を用いてW/Aと表されるが、組立単位のクーロン［C］とジュール［J］を用いて［２］と表すこともできる。これらの関係に基づくと、単３形のアルカリ乾電池が、起電力を1.5V一定として1,000mAの電流を１時間供給した場合、そのエネルギー量をジュール［J］に換算すると［A|a.b×10^c］［J］となる。

［１］ワットの国際単位表記

　国際単位系（SI単位系）に関する問題です。７つの基本単位を記載するので、覚えておきましょう。

基本単位	読み方	記号	これも覚えよう
長さ	メートル	m	－
質量	キログラム	kg	－
時間	セック	s	－
電流	アンペア	A	組立単位の表記：C／s
熱力学温度	ケルビン	K	－
光度	カンデラ	cd	－
物質量	モル	mol	－

　ワットの国際単位表記は、少し複雑な計算ですが、覚えましょう。

　　W = J／s ＝ kg・m²／s³
　　　 （J=N・m=kg・m²／s²）

［２］ボルトの組立単位

　組立単位は、基本単位を組み合わせて乗算（×）、除算（／）の数学記号を使って表す単位のことをいいます。繰り返し勉強して覚えていきましょう。計算問題の中には、単位の組み合わせが分かれば原理が分かってなくても解ける問題があります。

組立単位	読み方	記号	SI単位
電力	ワット	W	J／s＝kg・m2／s3
エネルギー	ジュール	J	N・m=kg・m2／s2 又はW・s=V・A・s
力	ニュートン	N	kg・m／s2
電圧	ボルト	V	W／A=（J／s）／（C／s）=J／C

［３］アルカリ乾電池が供給したエネルギーの計算

　問題文から関連しそうな情報を抽出します。いきなり計算するのではなく、問題文から必要な情報を抽出すると、ミスが減り、頭も整理できて良いと思います。

条件	値
電圧	1.5（V）
電流	1,000（mA）=1（A）
時間	1（時間）＝3,600（s）
エネルギー供給量	求める値（J）

　エネルギー供給量（J）
　　＝電圧（V）×電流（A）×時間（s）
　　＝1.5（V）×1（A）×3,600（s）
　　＝5,400（J）
　　＝5.4×10³（J）　（答え）